もし、30年前の営業現場に「生成AI」があったなら?

※本記事はプロモーションを含みます

データとロジックに追われた90年代。元メーカー営業が夢見た「AIアシスタント」との働き方

こんにちは、Liflowの石丸博光です。

私は新卒入社の会社を転職後、大手メーカーで営業として働いていました 。1996年から2002年にかけてのことです 。

当時はまだ「生成AI」なんて言葉はもちろん、携帯電話が普及し始めた頃で、スマホやクラウドなど当然ありませんでした。

百貨店や大手スーパーのバイヤー様と商談し「データ・ロジックに基づいた商品提案・売り場提案」を行う日々 。

今振り返ると、アナログな作業の連続でした。

「あの時、もし生成AIがあったら、私の営業スタイル(そして売上も!)はどう変わっていたんだろう?」

今日はそんな「歴史のIF」を、私の実体験を基に考えてみたいと思います。

■当時の営業現場の「リアル」

私が担当していたのは、大手百貨店やGMS(大手スーパー)の商品本部です 。

バイヤー様への提案は、まさに「データとロジック」との戦いでした。

  • 膨大なデータ分析:どの商品が、どの店舗で、いつ、どれだけ売れたのか。エクセル(当時はまだ機能も貧弱でした!)と睨めっこし、手作業でデータを集計・分析していました。

  • 提案書の「夜なべ」作成:分析したデータを基に、次のシーズンの売り場提案や新商品の導入提案書を作成します。「担当店舗売上20%UP」 といった実績の裏には、膨大な時間をかけた資料作成がありました。

  • ルート営業の「人海戦術」:大手百貨店・GMS商品本部での商談に加え、地方の専門店へのアプローチも、一件一件電話をかけ、アポイントを取り、訪問するという世界でした。

「お客様のご要望・ニーズに対し真摯に向き合う」という本質的な活動に時間を使いたいのに、その前段階の「準備」に忙殺されていたのが現実です。

■もし、あの現場に「生成AI」があったら?

1. 提案書作成が「10倍速」になったはず

「データ・ロジックに基づいた提案」こそ、生成AIの真骨頂です。

【AIへの指示(想像)】 「A百貨店(過去3年間の売上データ)と、Bスーパー(客層データ)の傾向を分析して。来春の新商品の『売り場提案書』の構成案と、予測売上(ロジック含む)の叩き台を作成して」

こんな指示を出すだけで、AIは瞬時にデータを分析し、私が何日もかけて作っていた提案書の骨子を数分で作成してくれたでしょう 。

空いた時間で、私は「お客様にどう伝えるか」「プラスアルファの仕掛けは何か」という、よりクリエイティブな戦略に時間を使えたはずです。

2. フィールドセールスが「科学的」になったはず

当時、新規取引先(中京圏大手GMS)の担当も始めていました 。

【AIへの指示(想像)】「新規取引先○○(GMS名)の売り場・商品構成と競合他社の動向をリサーチして」

AIがあれば、単なる「勘」や「偶然」に頼るのではなく、市場データを基にした戦略的な売り場提案が可能です。

担当店舗の商圏リサーチも瞬時に行え、より精度の高い提案ができていたでしょう。

3.「地域店舗に則した」超・個別提案ができたはず

私は「地方店舗・専門店」も担当しており、その地域や店舗に合わせた商品提案を心がけていました 。これが非常に手間のかかる作業でした。

【AIへの指示(想像)】 「〇〇県(人口動態、競合状況)の△△専門店(過去の売れ筋)向けに、最適な商品構成(SKU単位)と、その理由を提案して」

AIは、まさに「超優秀なアシスタント」 です。

各店舗の特性を瞬時に分析し、「なぜこの商品がこの店で売れるのか」というロジックまで提供してくれます。

これにより、個別店舗に「刺さる」提案が可能になり、担当店舗の売上UP(そして私の評価も!)に大きく貢献したに違いありません 。

■結論:AIは「本質」に時間を使うための最強の武器

「もし、あの頃にAIがあったら...」と考えると、正直、少し悔しい気持ちにもなります(笑)

しかし、重要なのは「今、私たちはその武器を持っている」という事実です。

私が20年の個人事業主経験(飲食店や自動車部品加工業 )で痛感したのも、結局は「いかに無駄を省き、価値(お客様のありがとう )を生み出すか」 でした。

営業の本質は、AI時代になっても変わりません。

「お客様のご要望・ニーズに対し真摯に向き合い、信用を得る」 ことです。

生成AIは、その「向き合う時間」を最大化し、提案の「質」を劇的に高めてくれる、現代の営業パーソンにとって最強の武器だと、私は確信しています。

その当時あれば良かったと思えた書籍を1つご紹介▼

日本屈指の高収益企業・キーエンスの「付加価値創造プロセス」を、ChatGPTで再現するための実践メソッドを解説した一冊。仮説思考を活かした情報収集・分析で仕事の質を一気に向上させ、成果につなげる具体策が満載。一般社員から管理職、経営者まで、どんな立場でも即効で成果アップを実現できる“AI時代の仕事術バイブル”です。

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