自分のビジネスについて、AIがどう答えるのかを確認したことはありますか。10月に公開された調査では、日本で直近1週間に検索エンジンでAIの回答や要約を見た、または使った人は「69%」でした。本日は、この調査の内容と、ChatGPTに「自分のビジネス」について質問して回答を確認する方法を解説します。
【何が起きているのか】
オックスフォード大学のロイター・ジャーナリズム研究所(Reuters Institute)は2026年10月29日、日本を含む9か国で行った、生成AIとニュースに関する調査の報告書を公開しました。
直近1週間に検索エンジンでAIの回答や要約を見た、または使ったと答えた人は、9か国全体で「57%」でした。日本だけで見ると「69%」で、9か国の中で最も高い数字です。
この調査は、AIでお店やサービスを探している人の割合を調べたものではありません。ただ、検索エンジンでAIの回答や要約を見た、または使った人がこれだけ多いことを考えると、自分のビジネスについて「ChatGPTがどう答えるか」を一度確認しておく価値はあると思います。
検索エンジンでAI回答を見たり使った人は日本で69%
「自分のビジネス」について質問すると公式サイトを調べた回答が表示された
事業の説明や経歴は正確だった
【個人ビジネスにどう影響するのか】
自分のサイトで集客している方は、ChatGPTに「自分の事業」や「お店」について質問することで、どのような回答が返ってくるかを確認できます。
● 例/物販・個人店:営業時間や取扱商品を、自分のサイトで案内している。
- Before:サイトの情報を更新したあと、ChatGPTがどう答えるかは確認していない。
- After:ChatGPTに自分の事業やお店について質問し、返ってきた回答にある営業時間や取扱商品が、自分のサイトの情報と一致しているかを確かめる。
私が経営していた飲食店は、駅から徒歩3分ほどでしたが、雑居ビルの中二階というわかりづらい場所にありました。開業当初は好調でしたが、半年後に集客が急減し、知られていないお店は存在しないのと同じだと気づきました。今は、AIが自分のビジネスをどのように説明するかも確認しておきたいところです。
ChatGPTの回答を自分のサイトと照合する
チャット欄の左の「+」から「ウェブ検索」を選ぶ
文末の引用にマウスを合わせるとページの名前とサイト名が表示される
【実機検証で分かったことと注意点】
ChatGPT(無料枠あり/https://chatgpt.com/ )のWeb検索は、無料版を含む全プランで使えます。私がChatGPT(Plus)のWeb版で「Liflow(ライフロー)」について質問したときは、公式サイトを調べた回答が表示され、文末に引用が付きました。
回答を実際の情報と照合すると、事業の説明や私の経歴は正確でした。ただ、Liflow(ライフロー)で現在配布中の無料特典の説明には、旧名称や、現在は含まれていないものが並び、販売している商品も無料の特典として挙げられていました。回答の情報源には公式ブログの記事が挙がっていました。私のサイトでは、トップページや商品ページの情報は正しいものの、過去のブログ記事には当時の案内が残っています。どの記事が参照されたのかまでは、今回は確認できていません。
また、同じ質問でも回答は毎回同じとは限らず、ChatGPT以外のAIで同じ回答になるとも限りません。ここまでの実機検証は、あくまで今回の結果として捉えてください。
※Web検索での利用環境や使用量の上限は変わることがあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
- ChatGPTでのWeb検索(OpenAI公式ヘルプ):https://help.openai.com/ja-jp/articles/9237897-searching-the-web-with-chatgpt
回答に古い情報が載る場合もある
無料特典の説明には販売商品や現在は配布していない特典が含まれていた
画面の下に「ChatGPTは間違えることがあります。」と表示される
【まとめ】
まずは、ChatGPTに「自分の事業」や「お店」について質問し、返ってきた回答を自分のサイトの情報と照合してみてください。誤りや古い情報があれば、引用が付いている場合は引用元を開いて、どのページの情報なのかを確認しましょう。
【トレンド分析メモ】
📈 業界の方向性:直近1週間に検索エンジンでAIの回答や要約を見た、または使った人は日本で「69%」でした。この調査はお店やサービスの探し方を調べたものではありませんが、この数字が今後どう変わるかは確認が必要です。
👨💻 今後1〜3ヶ月で準備すべきこと:自分のサイトのトップページだけでなく、過去の記事にも古い情報が残っていないかを確認しておきましょう。
💡 注目キーワード:AI検索(検索エンジンやChatGPTなどで、AIがWeb上の情報をもとに回答や要約を表示する仕組み)/AIによる概要(Google検索の結果に、AIが生成した回答や要約を表示する機能)/OAI-SearchBot(ChatGPTの検索機能のためにサイトを巡回するOpenAIのプログラム。巡回の許可は掲載の条件の1つで、掲載を保証するものではありません)
👇 さらに詳しい内容は11月7日(土)のブログをチェック!
【情報ソース】
Reuters Institute「Generative AI and News Report 2026」
https://reutersinstitute.politics.ox.ac.uk/generative-ai-and-news-report-2026-standalone-tools-information-infrastructure (2026年10月29日)
OpenAI ヘルプ(ChatGPTのWeb検索)
https://help.openai.com/ja-jp/articles/9237897-searching-the-web-with-chatgpt (2026年11月5日確認)
OpenAI ヘルプ(ChatGPTと基盤モデルの開発)
https://help.openai.com/ja-jp/articles/7842364-how-chatgpt-and-our-foundation-models-are-developed (2026年11月5日確認)
OpenAI 開発者向けドキュメント(OpenAIのクローラー)
https://developers.openai.com/api/docs/bots (2026年11月5日確認)
Google検索セントラル(AI機能とウェブサイト)
https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features (2026年11月5日確認)
【ファクトチェック報告】
- 確認済み事実:調査の数字は一次情報=Reuters Instituteの報告書本文と図のデータで確認しました。57%の母集団は9か国の回答者全体、69%は日本の回答者全体で、いずれも「見た、または使った」と答えた人の割合です。日本の69%と「9か国で最も高い」は、報告書本文ではなく図の値です。69%の前年までの推移は確認していないため、増減は書いていません。数字はいずれもオンライン調査での本人の回答です。Web検索の提供プランと掲載が保証されない点は、一次情報=OpenAIのヘルプで確認しました。
- 筆者の実機検証(ChatGPT Plus・Web版・GPT-6・エフォートは既定のまま):事業名の質問で公式サイトを調べた回答と引用が表示されること、引用の表示を選ぶと該当のページが表示されること、回答の内容を確認しました。回答の正誤は筆者の照合によるものです。公式サイトと過去のブログ記事の記載は、サイト全ページの走査と主要ページの表示で確認しました。
- 未確認情報:回答の情報源に公式ブログの記事が挙がっていたことは確認しましたが、どの記事が参照されたのかは確認していないため、原因を断定していません。日本単独のChatGPT利用率は報告書で確認できなかったため書いていません。無料版での回答は確認していません。
- 注意事項:この調査はニュースと生成AIの使われ方を調べたもので、AIでお店やサービスを探す人の割合を調べたものではありません。「自分の事業」や「お店」について質問する方法は筆者の提案です。報告書にある検索流入の減少はニュースサイトのデータで、報告書自身が原因をAIとは示せないとしているため、本文に入れていません。